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【連載】学校図書館の育て方 ❍ 1 ❍

「新しい学び」支える場に ~未来見据え、変わる立場~

 子どもの学びに欠かせない学校図書館は、利用者が増えるほど活性化し、減れば元気を失う生き物のような存在です。より活気のある場所に変えていくにはどうすればいいのか。司書として長年、学校図書館改革に取り組んできた中山美由紀さんに、その「育て方」を教えてもらいます。

 「学校図書館」と聞いたとき、どんな場所を思い浮かべますか?

 学校の片隅にある人けのない部屋でしょうか。旬の本が出迎える居心地の良い空間でしょうか。抱くイメージは育った年代や地域、学校によって全く違うはずです。

 「総合的な学習の時間」が導入されて以降、学校図書館に求められる役割は大きく変わりました。変化の激しいこれからの社会を見据え、知識の詰め込みではなく、主体的に課題を解決する「生きる力」の育成が、学校現場で求められるようになったからです。

 さらに文部科学省は、従来の「読書センター」としてだけでなく、学習を支援する「学習センター」や情報リテラシーを育てる「情報センター」としても機能するよう、整備や運営の見直しを促しています。

 読書は自ら本を選んでページをめくる主体的な活動です。読書を土台として「新しい学び」を支えていく役割が学校図書館に期待されたのです。

 しかし、実態は自治体や学校ごとに大きく異なります。いつも開いていて司書が常駐し、授業で頻繁に使う学校がある一方、施錠され「古い本の倉庫」になったままの学校もある。学力や人生の豊かさに直結する設備であるにもかかわらず、その環境に”格差”が生まれています。

 あなたの地域の学校はどうでしょうか。

 幸いなことに学校図書館の設置は法律によって義務付けられており、図書館のない学校はありません。今は十分でなくても、生まれ変わらせることができるのです。これからの学びにふさわしい「生きた」学校図書館のつくり方を一緒に考えていきたいと思います。


中山美由紀です。私立高校の専任司書教諭や東京学芸大学附属小金井小学校司書を経て、現在は成蹊大学等の司書教諭課程で教えています。

本稿の初出は共同通信社の配信で12回の連載です。2021年5月25日の静岡新聞を皮切りに、2022年2月8日の東奥日報まで、全国の16紙に掲載されました。イラストは初出と同じものを、カシワイ様にご提供いただきました。

著者
中山美由紀
公開日
更新日

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